2012年1月1日日曜日

平成24年1月1日(日) 曇り時々晴れ

正月で家族全員が揃った。我が家は子供が三人いる。子供と言っても皆成人していて仕事をして休みが違ったりするので全員が揃うことはなかなか無い。毎年正月はシャンパンを開ける。全員酒飲みなので750cc一本では最初の一杯で終了する。開けて注いで「おめでとう」と言って30秒後にはグラスが空だ。そう思うと何という高い飲み物であろう。スタンダードな物でも3000円以上はする。

フランス料理の業界に長くいたので一応商品知識はある。

シャンパンというのはフランスのシャンパーニュ地方で作られた物だけに許された名称で、それ以外の場所で作られた物はシャンパンと名乗れない。これはフランスの法律で定められており厳しく管理されている。

この法律をA.O.C.(Appellation d'Origine Contrôlée)アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレと言い、原産地統制呼称と訳される。ワインの他チーズ・バターなどの乳製品にも適用されその規定に適う製品しかAOCのラベルを貼ることはできない。

例えばシャンパンでいえば同じフランス国内であってもシャンパーニュ地方以外の産地で作られた発泡性の酒はVin Mousseux(ヴァン・ムース)泡のワインという表記しか許されない。

Cognac(コニャック)なども同じでフランスのコニャック地方産の葡萄の蒸留酒いわゆるブランデーだがコニャックと表記できるのはその地方だけだ。



で、本日用意したのはこの3本 まず左から「ローラン・ペリエのロゼ」、このシャンパンは英国王室御用達で2011春ウイリアム王子の婚礼晩餐会で供された。

真ん中の一本は「ポメリー・ブリュ」 このシャンパンは19世紀初頭クリコ未亡人が「ヴーヴ・クリコ」甘みのあるシャンパンでロシアで大成功した後、ルイーズ・ポメリー(この方も未亡人)がそのスキを突くように辛口を出し英国で大成功を収めるという未亡人ライバル物語のシャンパンだ。

最後はおなじみの「モエ・エ・シャンドン」創業のクロード・モエは18世紀半ばからシャンパンを世界に向けて拡販した功績者でシャンドンという名は創業者の孫の娘婿の名字ということだ。ちなみにモエとシャンドンの間の「エ」はフランス語でetと書きtは発音しない。英語のandだ。つまり「と」ということである。ときどき「モエ・シャンドン」と言っている方がいるがちゃんと「エ」をつけましょう。

一年に一度か二度の事だ。普段自分が飲み屋をしているので外で飲む機会は少ない。長男が今年30歳になる、私は還暦、次男は今年結婚する。それぞれの節目だ。このくらいの贅沢は良しとしよう。

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