2012年2月15日水曜日

平成24年2月14日(火) 曇り一時雨

深夜になりきのう借りた『英国王のスピーチ』を観る。吃音で悩むジョージ6世の物語だ。このジョージ6世は現エリザベス女王の父で第二次世界大戦の頃の国王である。彼は幼少時に受けた王室の厳しい躾けが遠因と考えらる吃音に苦悩する。これを克服すべく様々な治療を試みるが望みはかなわない。最後に依頼したのが無資格のそれもオーストラリア人のスピーチ矯正家ライオネルだった。
映画はイギリス国王という権威と無資格外国人という対比をうまく使いそこに生まれる友情を描いている。雲の上の存在ではなく、ひとりの弱い人間として国王を描いたことでライオネルとの二人三脚に共感が生まれる。吃音を克服し、ナチスドイツに脅かされている英国民を鼓舞する演説で映画は終わる。吃音障害関係者からの苦情や王室タブーなどもあるだろうに、こういう映画を堂々と制作できる英国社会の勇気と成熟度が読み取れる。


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