2012年2月22日水曜日

平成24年2月21日(火) 晴れ

新聞の三段八割(一面の真下にある三段分を八つに割った書籍広告、三段六割もあり)、さんやつ欄に載っていて興味を引いたので購入した。

『人は死なない』ーある臨床医による摂理と霊性をめぐる思索ー 矢作直樹:著

この著者は現役の東大医学部教授であり救急救命センターの現場のトップである。もちろん内容はタイトル通り〝人は死なない〟のではなく、救急救命の現場で起こる医学では説明できない事実を冷静に考察したものだ。

近代医学の最先端に生きる現役の医師からの報告であるがゆえ、内容にも説得力がある。例えば、同じような症例を数多く扱って来た経験的な判断で、医学的にはもう助かる見込みの無い患者が蘇生した事、逆に重篤な症状が無く、もちろん見落としなどのミスも無く普通に回復するはずの患者が急激に悪くなり助けられない、といったケースを挙げ、生き物には寿命というものがあるとしか考えられない、という思いを示す。加えて興味深いのはスピリチュアリズムに踏み込んでいる事だ。著者個人の体験を通して人の霊性、霊魂についての考えを書いている。

神や霊の話はその存在を想定するが証明できない点で不毛な議論になるのだが、この著者の謙虚な心配りは、人の心の在りようを今一度考えようと私たちに問いかけている。

きのうは店が終わり遅くまで他で飲んでいたので、寝不足だったが体調は悪くなく夕方、手を振って元気に店まで歩いて行った(小学生か!)と自分ツッコミをいれておく。

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