2012年2月8日水曜日

平成24年2月7日(火) 雨のち曇り

予報より早く雨があがったが、予報より気温はあがらなかった。

テレビ番組を漫然と見ているといつのまにか感化されている事がままある。特にCMの力は大きい。内容は覚えて無くともCMの中で繰り返し使われるフレーズがいつのまにか刷り込まれ知らず知らず口をつく事がある。

ちょっと前なら「よ~く考えよう~♪お金は大事だよ~」だったが、最近は「ドッ・ド・ドリランド」が意味もなく口ずさむトップだった。

で、ここのところ、トヨタPASSOのCMで仲里依紗が車のシートに横たわり、手遊びしながら唄う「でんでらりゅうば、でてくるばってん、でんでられんけん、でてこんけん」が印象的だ。このCMは印象的という意味ではいつの間にか刷り込まれているのではなく、こちらがその言葉遊びの不思議さに興味を覚えたという方が正しい。少し調べてみると長崎地方のわらべ歌で『でんでらりゅうば』と言い、あちらでは知らぬ者は無い程浸透しているらしい。

この話をしていたら娘が「同じCMの前のバージョンで沖縄宮古島の方言〝ムムマッファ編〟があってね、ムムマッファって言うのは膝枕(ひざまくら)の事を指すのよ。方言は別にしても膝枕というよりあれは腿枕(ももまくら)ではないのか?」という貴重な意見を述べていた(笑)。私はその〝ムムマッファ〟が「クモ膜下」に聞こえたけど。

平凡社新書『テレビは日本人を「バカ」にしたか?』北村充史

この本はテレビ黎明期からの歴史を顧みながら、昭和30年初頭にはすでにテレビ弊害論が多くの文化人によって語られていた事を明らかにしている。

当時、松本清張が「こんな調子でテレビが普及すると今に日本人の思考は鈍化するだろう。子供は勉強を放り出し、青年は思索を失ってテレビの前でバカ笑いする。かくて将来、日本人一億が総白痴となりかねない」と語っている。流行語になった評論家の大宅壮一の有名な「一億総白痴化」も同じ趣旨である。


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