2012年5月30日水曜日

平成24年5月29日(火) くもり夜一時雨

このところ、油断をしていてシャワーの後、体重を量ったら予想通りであった。(泣)
元々は痩せの大食い、骨皮筋衛門(死語)で増える体重を気にすることなど皆無だった。というより太りたいほうだった。それが年齢と共に基礎代謝が落ち、いつもと同じ生活をしていると摂取カロリーが過剰になり、つまりは燃費の良いエコロジーな体質になったのだが、いつのまにか腹回りがデラックスになってしまった。

今更、誰かに対して体型を気にする事もないので、それもまた良しとして好きな物を飲み食いして楽しむか、禁欲的に己を律するかは好みの問題で、楽なのは前者なのだが、それで本当に良いのかと自問する内省的な気持ちも全くないわけではないので複雑だ。

こんな事を考えたり思ったりする事ができる状態のなんと弛緩したことかと思う。

海外から報道される、難民や飢餓、内紛による民族間の殺戮の連鎖、貧困などどれも日本に暮らしていると全く対岸の火事である。格差社会やワーキングプアなどが日本でも言われるが、低所得層と富裕層の収入差が日本ではせいぜい100倍くらいであって、社会が不安定な国はどこも1000倍を超える。GDP世界第二位に成長した中国は格差10000倍だ。何が起こっても不思議ではない。(この倍率は国連などの調査で発表されるジニ係数とは違って一般感覚的な私見である)

例えば上海の超高層高級マンションが群立し、年収数億がゴロゴロいる大都市からわずか100㎞ほどの農村部では年収2万円を切る層があり、親に靴を買ってもらえぬ裸足生活の子供が大勢いる。農機具の近代化なども出来ず、江戸時代のような農業が営まれている。当然人手が要るわけで農村部では一人っ子政策に反するため、無登録つまり戸籍のない者、つまり国民としての権利や国の保護を受けることができない者が数億人いるのは公然の秘密である。彼らがどのような眼で摩天楼を見つめているのかは想像に難くない。上海近辺はまだましで東北部の寒い地方へ行くともっと貧しく、埋めてすぐの死者の墓を泣く泣く掘り返す闇の臓器売買や泥棒が横行すると、ある親しい中国人に聞いたことがある。中国の繁栄の本質はそのくらいの貧困層の上になりたつ不安定な繁栄である。

アフリカなどでは一握りの都市生活者が富を占有する一方、生活用水を求めて片道何㎞も水汲みに行くのが当たり前の地域も多いと聞く。格差や貧困とはこういうことであり、働きもしない者がミネラルウオーターを飲んだりブランド物を身につけていたりしているのは世界中で日本だけであろう。

私は時々思うことがある。欧米の富裕層の寛容さ礼儀正しさ、他人に対しての思いやりなど彼らの社会が目指しているユートピアを日本はたまたま少しだけ実現しているのではないか。

物が行き渡り犯罪も少ない、地震で証明されたように多くの人は礼儀正しく略奪などは起こらなかった。このようなほぼ安全な社会は北欧の一部と日本だけだと思う。しかも北欧はどの国も人口が500万程度でスウェーデンで900万人だ。日本とはマネージメントの規模が違う。日本は一億人を超える人口を抱えていながら社会秩序の整った世界でも極めて特殊で希有な国である。

しかし、民主主義とは名ばかりで、政治家とは本来一番信用できる人間であるはずなのだが、日本では笑い話のような真逆が多く、監視機構(オンブズマン)もない。政治家と中央省庁の役人は金を使い放題かつ何かあったとき誰も責任を取らないという、一番渡してはいけない連中にお金を預けているのだから、国の借金も増えるのは当然の帰結である。いかん、いかん、つい熱く語ってしまった(笑)。

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