2012年5月10日木曜日

平成24年5月9日(水) くもり時々雨

きのうは往きが歩きだったので復りはバスに乗った。23時24分三鷹駅南口発の「大沢十字路」行きである。本来は先の「天文台裏」が最寄り停留所であるが、この時間はふたつ手前の「大沢」か「大沢十字路」止まりしかないので来たのに乗り終点まで行く。遅い時間だが空いている事はない。終点でも常に五、六人は降りる。ところが今日は違った。最初からいつもよりは空いているなという印象だったが行程の半分ほどでガラガラになり終点のみっつ手前の「西野」で私だけになった。都会とはいえ日が変わろうとする時間に終点近くをたった一人の乗客を載せたバスは「トトロ」の猫バスの気分である。


運転手にしてもミラーで乗客を確認しているので一人でも乗っているのと空で走っているのとでは仕事の重さが違う。こちらはこちらでこの空間に運転手と二人だけという、この辺りではまず経験しないがゆえの停留所三つ分の短くも奇妙な緊張がある。終点が近く深夜なのでこれから誰かが乗ってくることはまずない。これはエレベーターも同じで大勢乗っているときは何ともないが、二人だけというのは居心地がよくない。箱の大きさは異なるがある種の密室という条件では見知らぬ人間と一対一の関係は人間の心理に動揺や不安をもたらす。エレベーターなどで用もないのに上を見たりするのはその顕れであろう。このバスは折り返しではなく車庫に帰るはずだ。運転手さん、おつかれさまでした。

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