2011年12月7日水曜日

平成23年12月6日(火) くもり午後から雨

先日、友人のJ尾と飲みながら話した事。彼は映像関係の仕事をしていて若い頃は16ミリ自主制作映画を撮ったりしていたので映画の話題には事欠かない。今もそういう仕事の役得で映画の試写会に週2・3回行くそうだ。うらやましい限りだ。

特にフランス・イタリアなどヨーロッパ映画の質の高さを挙げていた。私も同感だ。

今、邦画は興行的には成功していて次々話題作が出てくる。だがテレビドラマの延長であったり、コミックの映画化であったりと娯楽性の高い作品が多い。これはハリウッド映画にも言えることだが、映画ビジネスになっている。

当たる事を前提として企画制作されるのであろう。映画が消耗品になっている。そういう意味では昭和20後半~30年代テレビが一般家庭に普及する前、映画館は毎週作品が変わるという黄金時代で粗製濫造の消耗品時代でもあった。しかし黒澤明・小津安二郎・溝口健二・今村昌平・木下恵介などの監督がきら星のごとく存在し映画の芸術性を世に示した。

昨今の映画で興行的に成功していて後世に残る作品がどのくらいあるのか知らぬが、なんだか心許ない気がする。

娯楽が悪いのではない。ああ面白かった、でよいのだが、邦画全体の質が傾向的に低下していると感じるのはJ尾と私だけではあるまい。

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