2012年8月23日木曜日

平成24年8月22日(水) 晴れ

残暑というより夏本番である。陽の当たるところを歩くと露出した部分の腕などがじりじりと熱い。

日陰寄る 鳩も猛暑に たえかねて か、どうかは分からない(笑)
けやき橋西三叉路から三鷹駅方面の街路樹トンネル
TBSラジオで朝10時半から放送している「ミュージックプレゼント」という番組がある。司会の毒蝮三太夫が関東近郊の商店などを訪ね、地元の人と交流する生番組で今年で43年を迎える長寿番組だ。あのマムシの毒舌、悪態は健在である。ひどいことを言われた方がげらげら笑っているのだから、すごい。話術の巧みさ、マムシさんの人柄の良さがなければ成り立たない会話だ。人と接するマムシさんの人情の深さが伝わってくる。

あるとき別の番組で毒蝮三太夫氏が彼の父親の思い出を語っていた。

「近所の一人暮らしのお婆さんが、寝込んでしまったときのことですよ。しばらくしてうちの親父は見舞いに行ったんだが、手土産にその時分は高価なバナナを持っていった。そして『その辺を通りかかったもんで、おめえが固まってねえか様子を見に来たんだ。まあ、でえじょうぶそうだな。おめえが今固まっちまったら、こちとらだって物入りだ。あ、それからこりゃあ、仏壇に供えてあったものを持ってきたんだ、いらなきゃ、そのへんにうっちゃっといてくんな。』と言い残してさっさと引き揚げる。実はそのバナナは仏壇にあったのではなく、わざわざ果物屋に行き買ってきたものだったんですよ。そのころはそういう人情が下町にはまだあったんですよ」

この話は心に残っている。病に伏している相手を大げさではなく、さらりと見舞う気遣い、そしてそれを相手が負担にならぬようにする大人の心配りを教えられた。

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