2014年1月7日火曜日

平成26年1月6日(月) 晴れ

今日から始動。午前中に仕込み系の仕入れに動く。カミさんは別の仕入れと仕込みの続きで店に残る。私は一旦帰宅して家で昼食にする。

今の時期は寒いのでどうしても温かいものが食べたくなる。冷蔵庫に鶏があったのでネギと一緒に玉子とじ蕎麦にした。冷凍麺だが麺類は乾麺よりも冷凍麺の方が短時間で出来、かつ美味しい。



今日は北西風が強い。時折ゴォーッと吹きつけている。バイクで走っていると一瞬ハンドルを取られそうになるくらい強く吹くときがある。この強風で思い出す一節がある。少し前に引用(12/31日)した国木田独歩『武蔵野』にこういう別の一節がある。
 (抜粋) 武蔵野の冬の夜更けて星斗闌干せいとらんかんたる時、星をも吹き落としそうな野分のわきがすさまじく林をわたる音を、自分はしばしば日記に書いた。風の音は人の思いを遠くに誘う。自分はこのものすごい風の音のたちまち近くたちまち遠きを聞きては、遠い昔からの武蔵野の生活を思いつづけたこともある。
またこういう書き方もしている。
五(抜粋) 日が落ちる、野は風が強く吹く、林は鳴る、武蔵野は暮れんとする、寒さが身にむ、その時は路をいそぎたまえ、顧みて思わず新月が枯林の梢の横に寒い光を放っているのを見る。風が今にも梢から月を吹き落としそうである。

国木田独歩は星や月を吹き落とすのが好きだったようである(笑)。大作家を茶化してはいけない。

作品中の日記部分で書かれている冬景色の一文は凜とした空気が伝わってくる。
十二月二十日「美しき朝。空は片雲なく、地は霜柱白銀のごとくきらめく。小鳥梢に囀ず。梢頭しょうとう針のごとし」
 再び店に向かう。買い漏らした物を途中で仕入れる。中央線北側に新たに開通した側道を行く。


さあ今年初めの営業である。中空高く風に吹き落とされないで残った(笑)、孤高の月が冴えている。

16:48撮影
わずかだが日暮れが遅くなった。


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