2014年1月1日水曜日

平成25年12月31日(火) 晴れ

気持ちよく晴れて風もなく穏やかな大晦日だ。午後になり初めてカミさんを誘い野川散歩納めに行く。

古八幡(ふるはちまん)の前を通りかかったら昨日より飾りが増えていた。そうかきのうの幟と松飾りだけではシンプル過ぎるとは思ったのだ。


奥に紅白幕が張られ鳥居脇に巴紋の提灯が加わった。この三つ巴紋はよく太鼓に書かれていたり屋根の丸瓦に意匠を施されたりしているのを見るが、元はこの八幡神社の神紋だったのが他でも使われるようになったようだ。八幡神社の系譜は大分の八幡宮が起源で現在同じ九州の宇佐神宮が総本社になっている。稲荷神社系統も多いが八幡神社も同じくらい全国に多い神社である。

野川を歩く。


今日のカワセミ君が留まっている小枝は、カワセミ狙いの写真を撮る人が仕込んだもので下の石ももちろん仕込みである。カワセミだけを狙うのであれば普通に川沿いを歩けばそれなりに出会えるので、ここまでわざとらしい仕込みをしなくても良さそうなものだと私は思う。


野川を後にして天文台の裏門通用口から構内に入る。閉まっているかと思ったが普通に開いていた。途中で人なつっこい野良ちゃんがいた。多分職員に可愛がられているのだろう。




以下抜粋

『武蔵野』国木田独歩

 真直まっすぐな路で両側とも十分に黄葉した林が四五丁も続く処に出ることがある。この路を独り静かに歩むことのどんなに楽しかろう。右側の林のいただきは夕照あざやかにかがやいている。おりおり落葉の音が聞こえるばかり、あたりはしんとしていかにも淋しい。前にも後ろにも人影見えず、誰にもわず。もしそれが木葉落ちつくしたころならば、路は落葉に埋れて、一足ごとにがさがさと音がする、林は奥まで見すかされ、梢の先は針のごとく細く蒼空あおぞらを指している。なおさら人に遇わない。いよいよ淋しい。落葉をふむ自分の足音ばかり高く、時に一羽の山鳩あわただしく飛び去る羽音に驚かされるばかり。

今年は夫婦ふたりだけの静かな落ち着いた大晦日であるが、紅白の「あまちゃんコーナー」を観たり、井岡のボクシングを観たりそっちは慌ただしいぞ。「笑ってはいけない」も裏でやっているしなあ(笑)。みなさんこの一年お世話になりました。どうぞ良いお年をお迎え下さい。




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