2018年6月1日金曜日

平成30年5月31日(木) くもり

7時半起床。リビングでコーヒーと朝刊。


『半分、青い』を観て部屋に戻る。ヒーリング系のプライムミュージックを流してブログにかかる。


早朝のNHKラジオ4時過ぎの「明日への言葉・ワカモノに告ぐ・伊藤比呂美」に聞き入ってしまった。二、三年前「TODAY・今日」という詩の訳者として私も知っていたが、声を聞くのは初めてで、その口調は驚くほど年齢を感じさせない。

実年齢はわたしより三つばかり下で文学者・詩人・エッセイストなど肩書きが多彩な方で、今年の春より早稲田大学の文化構想学部・文芸ジャーナリズム論系で任期付きの教授をされている。ブログでお付き合いさせていただいている大久保先生と同じ文化構想学部だったのでよけい親しみが湧いた。 大久保先生ブログ フィールドノート

そのトークの内容は多岐にわたり、ここに書き出すにはまだ消化しきれてないのでやめておくが、サバサバしていて視聴者を飽きさせずとても面白かった。

出身は東京だが熊本に移り一度離婚された後、20歳以上も年上のイギリス人と結婚して、近年までカリフォルニアで住まわれていたそうでご主人を看取ってから今は熊本と東京を往き来しているそうだ。今年亡くなられた石牟礼道子さんとも深く親交があったという。

数日後には聴き逃しにアップされると思う。 ラジオ深夜便 聴き逃しサービス

以下、子育て中のママに圧倒的に支持された「今日」を引用する。

『今日』 (伊藤比呂美訳)
今日、わたしはお皿を洗わなかった
ベッドはぐちゃぐちゃ
浸けといたおむつは
だんだんくさくなってきた
きのうこぼした食べかすが
床の上からわたしを見ている
窓ガラスはよごれすぎてアートみたい
雨が降るまでこのままだとおもう
人に見られたら
なんていわれるか
ひどいねえとか、だらしないとか
今日一日、何をしてたの?とか
わたしは、この子が眠るまで、おっぱいをやっていた
わたしは、この子が泣きやむまで、ずっとだっこしていた
わたしは、この子とかくれんぼした
わたしは、この子のためにおもちゃを鳴らした、それはきゅうっと鳴った
わたしは、ぶらんこをゆすり、歌をうたった
わたしは、この子に、していいこととわるいことを、教えた
ほんとにいったい一日何をしていたのかな
たいしたことはしなかったね、たぶん、それはほんと
でもこう考えれば、いいんじゃない?
今日一日、わたしは
澄んだ目をした、髪のふわふわな、この子のために
すごく大切なことをしていたんだって
そしてもし、そっちのほうがほんとなら、
わたしはちゃーんとやったわけだ
ついでに図書館で著書を借りてきた。

ウイットにとんだ読みやすい私の好きな文章である。

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