2012年2月28日火曜日

平成24年2月27日(月) 晴れ

今日は寒かった。日射しはすでに春を感じさせるが真冬の気温だ。天気が良いのは明日まででその後一週間くらいは曇りがちの予報だ。ただ真冬の寒さはもう戻らないだろう。今週末は深大寺のだるま市がある。毎年三月三日、四日と日が決まっていて今年はちょうど土日にあたっているので例年にない賑わいになるだろう。この深大寺のだるま市は武蔵野の地に春の訪れを告げる早春の行事である。ここのだるま市は購入した後、お寺に持って行くと左目に梵字の阿吽(あうん)の阿の字を入れてくれる。そして一年後に持参して吽の字をいれてもらいお寺に納め、新たにその年のダルマをもとめる仕組みだ。ダルマ買いシークエンスである(笑)。家から歩いて十五分くらいなので土曜日に行くことにしよう。

深大寺界隈はNHK『ゲゲゲの女房』以来観光客が増えたようだが、もともと閑静な場所なので普段はゆっくり散策ができる。深大寺の北には神代植物園があり今は福寿草の見頃であろう。今年は寒かったので梅はまだ早いかもしれない。


2012年2月27日月曜日

平成24年2月26日(日) 晴れ時々くもり

日曜洋画劇場『トランスポーター』を観た。アクション映画なので画面に集中していなくても筋は分かる。とうより筋は無い(笑)。そんなことはないがまあ主人公の強い事、『ダイハード』のブルース・ウイリスとその無敵ぶりを一度「ほこ×たて」で競わせたいくらいだ。

今日は一日中家にいてのんびりしていた。昼間、家族はそれぞれ用事で出かけていて、だれもいない静かな日曜日というのが心地よかった。人は孤独には弱いが、喧噪からのひとときの離脱は安らぐものだ。

2012年2月24日金曜日

平成24年2月23日(木) 雨午後から晴れ

朝、音を立てて降っていた雨が午後になり急速にあがった。こういう日は絶好の傘置き忘れ日和だ。ここで傘を忘れずにいつ忘れる、というくらいの天候の回復ぶりだ。

今日、店の帰りバスを使った。些細なことであるがどうも引っかかるので書くことにする。

バス待ちの列がある。そこそこ混んでいて、当然一番先頭の人はバスの乗り口付近にいて、その後順に並び適当な所で誰かが折り返してコンパクトなU字になっている。私はその折り返した部分から延びた先、ちょうど一番先頭の人に重なる位置だった。私の後ろにも大勢並んでいた。そこへバスが到着し列が動き出した。私の位置は前が捌ければバスの乗り口に最短距離にあるので動かず待っていた。そうすると、私の真後ろにいた中年の女性が「乗らないんですか?列が動いてますよ」と言うのである。見ると私の前の人までそのU字をなぞって進んでいて私と前の人とは千切れた格好になっていた。この状況がお解りだろうか。いい大人が普通に考えれば必要のない無駄な距離(わずかではあるが)を歩いていると私は思い、合理的な最短距離を選択している意図がその女性には理解できてなかったみたいだ。

私「もちろん、乗りますよ。でも列について歩く必要はないでしょ」と言った時、何か不満そうな顔をしていた。気持ちは判らぬでもないが、みんながしているからと、それに倣う習慣がついてしまうと、判断力のない、いつでも被害者面する大人ができあがる。

2012年2月23日木曜日

平成24年2月22日(水) 晴れたり曇ったり

今週は順調に歩いている。連続三日の歩きで店まで行った。雨の日は歩かないが天候が悪くない時は可能な限り歩くことが習慣になってきた。

最近の水曜日お楽しみ番組『組孤独のグルメ』を観る。今回は川崎の焼き肉店。京浜急行「八丁畷」(はっちょうなわて)駅近くの韓国系焼き肉店を取り上げていた。私は焼き肉は嫌いではないが好んで行くこともない。嫌いではない、と消極的表現で書くこと自体、好物ではないと暗示している。

焼き肉という食べ物そのものは好物であるが、食べるのに忙しいのが煩わしい。昔から友人四、五人で鍋などを囲むと、酒飲みで話し好きな私や先輩のH隈さんなどは、たいてい出遅れてさあ何か食べようというとき鍋の中には春雨の残骸が数本という大惨事に遭うはめになるのだ。焼き肉も似たようなもので気がついたときは炭化した肉片がわずかに網にその面影を留めるという悲惨な事実を目撃することになる。家庭で鍋を囲むときはちゃんと食べるのだが、外だとそういう事が多い。

番組は、お一人様焼き肉を紹介していた。酒を飲まずに食事だけならそれもありかなと思う反面、何か侘びしい気持ちにならぬかなあ。番組タイトル『孤独のグルメ』通り〝孤独を愛せ〟ということか。

深夜、小腹がへったので、ひとり茶漬けを食べる。鯛の頭をほぐしダシをかけて三つ葉とあられを散らした。


腹がへって眠られぬほどではないのだから、この〆の食事を止めれば良いのは判っているが自分の意志とは無関係に手が勝手に動いてしまう。たぶんコックリさんの仕業であろう(笑)。

2012年2月22日水曜日

平成24年2月21日(火) 晴れ

新聞の三段八割(一面の真下にある三段分を八つに割った書籍広告、三段六割もあり)、さんやつ欄に載っていて興味を引いたので購入した。

『人は死なない』ーある臨床医による摂理と霊性をめぐる思索ー 矢作直樹:著

この著者は現役の東大医学部教授であり救急救命センターの現場のトップである。もちろん内容はタイトル通り〝人は死なない〟のではなく、救急救命の現場で起こる医学では説明できない事実を冷静に考察したものだ。

近代医学の最先端に生きる現役の医師からの報告であるがゆえ、内容にも説得力がある。例えば、同じような症例を数多く扱って来た経験的な判断で、医学的にはもう助かる見込みの無い患者が蘇生した事、逆に重篤な症状が無く、もちろん見落としなどのミスも無く普通に回復するはずの患者が急激に悪くなり助けられない、といったケースを挙げ、生き物には寿命というものがあるとしか考えられない、という思いを示す。加えて興味深いのはスピリチュアリズムに踏み込んでいる事だ。著者個人の体験を通して人の霊性、霊魂についての考えを書いている。

神や霊の話はその存在を想定するが証明できない点で不毛な議論になるのだが、この著者の謙虚な心配りは、人の心の在りようを今一度考えようと私たちに問いかけている。

きのうは店が終わり遅くまで他で飲んでいたので、寝不足だったが体調は悪くなく夕方、手を振って元気に店まで歩いて行った(小学生か!)と自分ツッコミをいれておく。

2012年2月19日日曜日

平成24年2月18日(土) 晴れ

渋谷のユーロスペースで上映されているドキュメント映画『鬼に訊け』を観に出かける。地味な作品だが、予想通り混んでいた。小さな100席ほどの箱だが自由席という事で通路にまで人が座る混み方だった。〝宮大工・西岡常一〟のひとことだけで人を呼べるという本物だけが持つ魅力がある。

以前NHKの人気番組プロジェクトXにも『幻の金堂ゼロからの挑戦~薬師寺・鬼の名工と若武者たち~』で取り上げられているので、この「宮大工棟梁、西岡常一」という知名度の高さは当然である。




109から渋谷駅方面
映画を観て再確認のような事になったが西岡常一棟梁のひと言ひと言は金言の重みを持つ。

2012年2月16日木曜日

平成24年2月15日(水) 小雨のち曇り

水曜日深夜楽しみにしている『孤独のグルメ』を観る。今回は吉祥寺なので興味は特別だ。第一ホテル向かいの「カヤシマ」という店だ。看板に〝ランチ&お酒と食事の店〟とあり、内装は喫茶店だが営業形態は洋食屋兼居酒屋という様子で、カテゴライズすることが無意味な昭和のおもむき満載の店だ。壁には焼酎やつまみの札がびっしり貼られ、その上から音楽会の案内や写真同好会の展示を遠慮無く飾ってあり、なんでもありみたいだ。

番組の中でオーナーが、「元はコーヒー専門店だったのが、食事を出しお酒をおき、カラオケを置いていたこともある」と話されていた。コンセプトなどという横文字が虚しく響く。水は方円の器に従うを地で行っている。ここまでくると、ある意味、禅である。

メニューの一例だが、ナポリタンとシュウマイと味噌汁がセットになっていて、ライスを付けることもできる。白いご飯を食べながら、ナポリタンを箸でずるずると掻き込む、考えただけニヤリとなる。昭和のおっさんのツボを押さえている。いいなあ、パスタは音を立てずに食べるなど無縁の自己解放の世界だ。

パスタという食べ物を無音で食する、というのは元々日本文化には無いものである。平成生まれは知らぬが、われわれおっさん世代はうどんや蕎麦をすする感覚で食べることが一番楽なのだ。しかし街の飲食店でパスタを食べる場合(スパゲッティではなくパスタね)、それも女性がいる場面では、なるべく音を立てぬよう意識する。他人に粗野な人間ではないと、どこかで思われたい、ささやかな印象管理で己を律しているのだ、オッサンは(笑)。

少し調べたら店主の方は、私と同学年みたいだ。利用させてもらったことはないが、多分中高年層には人気があるのではないかと思う。

これを書いていて4年ほど前に行った四国のうどん屋に流れていたゆる~い時間を思い出した。



「用があったら声かけて」と言って店の人も新聞を読んだりしている。兄とドジョウうどんをつつきながら、おでんでビールを飲む。ここは香川県の長尾にある「いこい食堂」というローカルな店だ。ブームが続くさぬきうどん巡り店からはずれているのが良い。

2012年2月15日水曜日

平成24年2月14日(火) 曇り一時雨

深夜になりきのう借りた『英国王のスピーチ』を観る。吃音で悩むジョージ6世の物語だ。このジョージ6世は現エリザベス女王の父で第二次世界大戦の頃の国王である。彼は幼少時に受けた王室の厳しい躾けが遠因と考えらる吃音に苦悩する。これを克服すべく様々な治療を試みるが望みはかなわない。最後に依頼したのが無資格のそれもオーストラリア人のスピーチ矯正家ライオネルだった。
映画はイギリス国王という権威と無資格外国人という対比をうまく使いそこに生まれる友情を描いている。雲の上の存在ではなく、ひとりの弱い人間として国王を描いたことでライオネルとの二人三脚に共感が生まれる。吃音を克服し、ナチスドイツに脅かされている英国民を鼓舞する演説で映画は終わる。吃音障害関係者からの苦情や王室タブーなどもあるだろうに、こういう映画を堂々と制作できる英国社会の勇気と成熟度が読み取れる。


2012年2月14日火曜日

平成24年2月13日(月) 晴れ

今日は手伝いのお姉さんに入ってもらい私は休養日だ。借りたい作品があったのではなく、ふらりとTSUTAYAへ行った。派手なアクションで話題の『ワイルド・スピードMEGAMAX』があったが、予告である程度アクションシーンを見せられていて、当然内容はないので借りる気にならない。10分ほど色々みて『英国王のスピーチ』を借りた。未見だが佳作の予感がある。

イギリス映画で印象に残っているのは『日の名残り』だ。第二次世界大戦という舞台を背景に没落してゆく貴族に仕える執事の日常を丹念に描く。名優アンソニー・ホプキンスを得たこの作品は素晴らしい出来である。ちなみにこの作品の原作は英国人カズオ・イシグロという作家である。彼は長崎出身だが親の仕事で英国へ渡りその後イギリスに帰化した。1989年イギリス最高の文学賞ブッカーをこの『日の名残り』原名:The remains of the day で受賞している。2005年の長編『わたしを離さないで』原名:Never let me go も秀逸な作品だ。ネタバレになるのであらすじさえもここには書けない。


上記の「Never let me go」も映画化されている。

話は飛ぶが、土曜日に遊びに来た次男カップルと娘達とで、ブログに書いた「さいき家」のだし巻き玉子褒めちぎり話をしていたら

娘「念のため関係者ではありません。と書くより〝ステマ〟ではありません。と書く方が今っぽいよ」

私「ハ?ステマって何」

娘達(声を揃えて)「ステルスマーケティング!」

なるほどね、イカン、イカン遅れをとった。私だけが知らなかったのかもしれぬが、彼らの仕事業界では常識語であるらしい。おかげさまで新語を覚えたが、今っぽく書く必要はないので却下。

2012年2月10日金曜日

平成24年2月9日(木) 晴れ

毎年この時期はバレンタインチョコの販売合戦で賑わう。「本命チョコ」「義理チョコ」は当たり前で女性同士で送り合う「友チョコ」まである。メーカーではクリスマスに次ぐビッグイベントと位置づけているのだろう。涙ぐましいまでのあの手この手を駆使して財布を弛めさせる。


ところで、最近のニュースでこういうのがあった。以下、2月8日付け朝日新聞からの抜粋
大丸松坂屋百貨店は8日、全国11店舗で販売したバレンタインデー向けのチョコレートにカビが生えている可能性があるとして、計1047個を自主回収すると発表した。生チョコ部分の水分が通常より多く、カビが生えた可能性がある。今のところ、健康被害の連絡はないという。
 カビの可能性があるのは、ベルギーから輸入して日本で詰め合わせたチョコの一部。「トロア アーティザン」(9個入り)、「カレマン・ボン」(6個入り、9個入り)の3商品にそれぞれ一つ入っているという。1月25日~2月4日にかけて、大丸の大阪心斎橋店、大阪梅田店、東京店、ららぽーと横浜店、浦和パルコ店、京都店、神戸店、札幌店、松坂屋の名古屋店、上野店、銀座店で販売した。名古屋松坂屋店では150個、販売された。
気になるのは商品の欠陥を報道しただけで、隠れている事件の本質が見えていないことだ。つまりカビが生えたということは、防腐剤や防カビ剤が使用されてなかったか、使用されていても少なかったという理屈だ。チョコレートは冷蔵庫などで保管すれば何ヶ月も大丈夫という当たり前の知識が一般的だと思うが、それはたっぷり防腐剤、防カビ剤が入っているから成立している認識だ。本当に無添加の生チョコは日持ちしないと知り合いのパティシエに聞いたことがある。そうすると、カビの生えない〝健全〟なチョコの健全性は疑わしくなる。アトピーなどのアレルギー反応もこの防カビ剤との因果関係を指摘されている。カビの生えない〝健全な高級チョコ〟大丈夫かい?
時間があったので15時すぎ、吉祥寺に出て東急百貨店八階の催し物会場に行く。「京都、大阪、神戸味巡り」が15日(水)までとなっている。チラシにつられた来たわけではなく、あらかじめお目当てがあった。京都大徳寺の仕出し屋「さいき家」のだし巻き玉子だ。東京の砂糖が入った甘めの玉子焼きとはまた別物で、私は持ち帰りで食べられるだし巻きでこの「さいき家」より美味しいのには出会ったことがない。日本一いや、だし巻きというのは日本以外では無いのだから世界一最強のだし巻きであると声を大きくして言いたい(笑)。ここのだし巻きが好きでいつも「さいき家」のホームページにて東京で実演販売する日程をチェックしている。一度これだけを買うためにわざわざ横浜まで行くという暴挙に出たことがある。(何をやっているのやら)と自分でツッコミをいれておく。

平日のせいか年配客が多い

The だし巻き
2月15日までやっているのでお近くの方は立ち寄られてはどうでしょうか。ちなみに私は「さいき家」の関係者ではありませぬ(笑)。書き添えますが、この評価はあくまで私個人の感想であり、口に合う合わないを保証するものではありません。念のため。
あいかわらずの長蛇の列、「さとう」のメンチカツ

「さとう」隣の「小笹」の行列、羊羹or最中
隣同士だが三鷹は「町」で吉祥寺は「街」だ。比較するのは意味がない。それぞれの持ち味がありどちらも好きな場所である。

2012年2月9日木曜日

平成24年2月8日(水) 晴れたりくもったり

深夜番組のテレビ東京「孤独のグルメ」を観る。今回は中野の鷺宮にある、「みやこや」という、とんかつ屋さんのロースにんにく焼きだった。この店は客の要望に応えて色々出している内に本業のとんかつ屋というより居酒屋のような品書きの多い状態(魚料理まである)になっていて地元の常連で賑わっているみたいだ。ただし看板はあくまでも、とんかつ屋であり店先の案内にも当店使用の豚肉は云々と謳っている。

番組は毎回東京ローカルのディープな場所を映し出す。グルメガイドブックには決して載ることのない店ばかりだ。観ているほうも解って観ている。町おこしで無理に企画したB級グルメとは違い威勢のいい呼び込みやかけ声は無い。町の住人の日常に密着している店を探して紹介している。ふらりと一人で訪れたくなるようなうまい構成だ。この冬のドラマが低調な中、この軽い番組が光る。来週は吉祥寺だそうだ。近所ということで今から楽しみだ。

2012年2月8日水曜日

平成24年2月7日(火) 雨のち曇り

予報より早く雨があがったが、予報より気温はあがらなかった。

テレビ番組を漫然と見ているといつのまにか感化されている事がままある。特にCMの力は大きい。内容は覚えて無くともCMの中で繰り返し使われるフレーズがいつのまにか刷り込まれ知らず知らず口をつく事がある。

ちょっと前なら「よ~く考えよう~♪お金は大事だよ~」だったが、最近は「ドッ・ド・ドリランド」が意味もなく口ずさむトップだった。

で、ここのところ、トヨタPASSOのCMで仲里依紗が車のシートに横たわり、手遊びしながら唄う「でんでらりゅうば、でてくるばってん、でんでられんけん、でてこんけん」が印象的だ。このCMは印象的という意味ではいつの間にか刷り込まれているのではなく、こちらがその言葉遊びの不思議さに興味を覚えたという方が正しい。少し調べてみると長崎地方のわらべ歌で『でんでらりゅうば』と言い、あちらでは知らぬ者は無い程浸透しているらしい。

この話をしていたら娘が「同じCMの前のバージョンで沖縄宮古島の方言〝ムムマッファ編〟があってね、ムムマッファって言うのは膝枕(ひざまくら)の事を指すのよ。方言は別にしても膝枕というよりあれは腿枕(ももまくら)ではないのか?」という貴重な意見を述べていた(笑)。私はその〝ムムマッファ〟が「クモ膜下」に聞こえたけど。

平凡社新書『テレビは日本人を「バカ」にしたか?』北村充史

この本はテレビ黎明期からの歴史を顧みながら、昭和30年初頭にはすでにテレビ弊害論が多くの文化人によって語られていた事を明らかにしている。

当時、松本清張が「こんな調子でテレビが普及すると今に日本人の思考は鈍化するだろう。子供は勉強を放り出し、青年は思索を失ってテレビの前でバカ笑いする。かくて将来、日本人一億が総白痴となりかねない」と語っている。流行語になった評論家の大宅壮一の有名な「一億総白痴化」も同じ趣旨である。


2012年2月7日火曜日

平成24年2月6日(月) くもり時々雨

遅ればせながら以前録画していた『おくりびと』 を観た。アカデミー外国語映画賞を受賞するなど評価の高い作品だったので気にはなっていた。しかしそのうち、と思っていると結局見逃してしまう事が多い。購入したまま積ん読の本もいまだにある。

『おくりびと』は死者を扱うという重い設定だが脚本は軽妙な部分を配しバランスをとってある。主人公がチェロの職業演奏者としての道をあきらめ人生を模索していく課程を映画は描いている。その課程でたまたま飛び込んでしまった葬儀社の「納棺師」に新たな生き甲斐を見いだしてゆく物語だ。主人公を演じた本木雅弘や山崎努のうまさは安定している。観る前にアカデミー外国語映画賞受賞というバイアスな情報はあったが、肩の力が抜ける良い作品だ。友人や父親との複雑な和解などがサブテーマであろうが主題は主人公の挫折した人生のやりなおし、人生の自己実現の希望の物語である。

私も両親の納棺に立ち会った事があるが、映画のような美しい所作で納棺していたはいなかったと思う。もっとも実際身内の場合、場所が病院であったりして、映画のような家の座敷で冷静にその有様を凝視しているわけではないので確かではない。

2012年2月5日日曜日

平成24年2月4日(土) 晴れ

妻の実家の法要が午前11時からなので8時過ぎに夫婦二人、車で沼津に向かう。快晴で富士山が美しかった。富士山という山はどんなに美しくとも写真に収めるとなぜか飾りたくなるような気分にはならない。それは日本の象徴的風景として扱われてきた宿命だろう。フレームの中に縮小された写実的な富士をいくら見せられても感動することはない。富士はやはり体験的に見ることが良い。視界いっぱいに広がる雄大さこそ富士の魅力である。四角の枠に富士を収めた作品では北斎が描いた『富嶽三十六景』などは後世に残る数少ない傑作であろう。

私の車は空を飛びます。ウソです。
法要が営まれたお堂

妻の実家の檀那寺「光長寺」

「ぽんどーる」という変わった名の料理屋






三回忌なので30名ほどの親類縁者だけの会となった。おいしくいただきました。
夕方帰りの東名高速で思わぬ渋滞に巻き込まれた。海老名PAを過ぎたあたりで乗用車の単独横転事故があり20キロ近くノロノロだった。用事を済ませた帰りでよかった。事故車両の脇を通ったが派手に二車線をふさいで横転していた。他の車両を巻き添えにしなかったのは不幸中の幸いだ。しかし、どうやったら高速道路の真ん中それも直線で単独横転したのだろう。帰宅してからそのことを長男に話したら、多分居眠りをしてハッ!と気がつき側壁衝突寸前で急ハンドル、急ブレーキではないかという推測だった。真相は判らぬが、なるほど合理的な説明のような気もする。

2012年2月3日金曜日

平成24年2月3日(金) 晴れ

相変わらず寒い、人と顔を合わせると「寒いですねえ」以外の挨拶がない。
10日ほど前だったと思うがクレジットカードのポイントが貯まったのでポイント交換で頼んでおいた品物が来ていた。焼酎『真露プレミアム乙』だ。2008年から日本販売しているみたいだが知らなかった。米焼酎で25度の仕上がりである。本家の韓国では30度仕様みたいだ。韓国は焼酎王国だが普通の甲類『真露』や『チャミスル』が主流で日本のような芋、麦、蕎麦、米などの乙類は少ない。韓国中東部の安東(アンドン)に米を原料とする有名な伝統焼酎安東焼酎(アンドンソジュ)があるが高級品であるため日常使いではないはずだ。


パッケージもボトルも完全に日本仕様だ。逆輸入というかこれを韓国に持って行けば珍しがられて受けるかもわからない。

米焼酎は日本酒の八海山酒造が出している『宜有千萬』40度(よろしく千萬あるべし)が日本酒ほどの知名度は無いが秀逸な出来である。

明日土曜日は妻の亡き父君の三回忌だ。たぶん日帰りになるが彼女の実家の沼津へ法要に出かけることになる。

2012年2月1日水曜日

平成24年2月1日(水) 晴れ

全国的な寒波で日本海側は大雪が続いている。温暖化という話はどうなっているのか(笑)。だいたい私は国連主導で京都議定書の根拠となった地球温暖化の主因Co2説は信用していない。大気を構成するのは窒素75%、酸素23%アルゴン1%などで二酸化炭素の割合は0.035%しかない。

つまり常識的に考えて人間の作り出すCo2が少々増えたくらいでは地球規模の天候には関係ないと思う。そもそも国連は各国の役人の集団であり無責任な官僚組織の典型である。その下部組織の「ICPP」自体うさんくさい。ここは気象研究所ではなく、学者が上げた論文を評価しているだけの組織で、自分たちが結論付けたい論文を恣意的にピックアップできる。裏で金銭が絡むことは容易に想像できる。

それより地球温暖化は悪いことなのか、そこが疑わしい。シロクマが住めなくなるなど余計なお世話をしなくともシロクマはちゃんと生きていく。地球が冷えればエネルギーも今とは桁違いに要るだろうし、飽食日本は他人事のように思っているが世界的には食糧危機がもっと進むだろう。北国のツンドラ地帯が融けてそこで農業ができれば良い話ではないのか。千年単位で変動を繰り返している地球の寒冷化のほうがはるかに問題だと素人の私は思う。