2011年10月18日火曜日

2011年10月18日(火) はれ

笑門という店名を思いついたのは15年ほど前、私がまだ青山の会社でフレンチレストランに勤めていた頃だ。近所に「湖月」という小さな和食の名店があった(今はミシュランの☆☆二つ星だ)。

で、この「湖月」の玄関の格子戸の上、住宅であれば住人の名が標された表札の位置に、笑門と書かれた木の小さな表札がさりげなく飾ってあった。店名の看板とは別にお客様が最初に店をくぐる玄関に置かれたこの一枚の木片に店主の粋な心が伝わってきて感動した。店が目と鼻の先の近所だったので大将や女将さん、当時いた若い職人さんとはそこそこ親しかったが、感動した話は口にしていない。

以来、もし自分が個人店を出すことがあればこの名前を使わせていただこうと思っていた。
それが、三鷹の地で現実となり早10年、もうフレンチの世界からは仕事としては遠のいてしまった。
それでも、「笑門」の正面看板の右横にフランス語で「Le Portebonheur」とシャレで入れてある。
これは(幸せを運んでくるアイテム)みたいな意味だ。笑う門には福来たると通ずるものがある。


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