平成25年3月13日(水) 晴れ
強風が吹き荒れている。電車の遅延や青梅線などが運転見合わせになっているとニュースが伝えている。家の中にいても外の轟音が聞こえてくる。
風自体は空気の流れであるから見えるわけではないが、風が及ぼす影響や結果は明らかによく分かる。
こういう強風だと思い出す絵がある。
北斎・富嶽三十六景『駿州江尻』だ。
風に煽られ飛散する紙束、吹き飛ばされた笠、笠を取られまいと背を屈め耐える旅人達の一瞬を描いている。背景に一本の線だけで簡素に表現した富士の静けさが、この風の躍動を鮮やかに際立たせている。北斎の中で最も好きな作品のひとつである。
ブログの更新が遅くなったのは朝一番で映画を観に行ったからである。映画の話はまた明日。
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