2013年12月5日木曜日

「明王峠道迷い事件」検証

平成25年12月4日(水) 晴れ

このブログの定期的読者の方はご存じと思うが、経緯を書いておく。

私は先週11月28日(木)に陣馬山から景信山に向かって稜線を縦走し、景信から小仏へ下りる予定で山に入った。しかし縦走路の中間点、明王峠の分岐でコースを誤り気がついたときは、相模湖ルートを歩いていた。間違えたとはいえこの道も踏み跡のしっかりついたハイキングコースなのでそのまま進み相模湖に下り結果的に何の問題もなかったが、山でのコースミスは場合によっては致命的重大な結果を招く事は多くの人の知るところである。

そこで何故、明王峠で「間違えた」のか、もう一度現場に立ちに行った。

08:34高尾駅北口発「陣馬高原下」行→09:20終点「陣馬高原下」着→身支度を整え09:30歩き始める。

今日は明王峠が目的なので、陣馬山へは行かず、陣馬高原下から続く「七ツ久保コース」でショートカットして奈良子峠に登り、縦走路に入ることにする。

陣馬高原下バス停
すぐの分岐、左:明王峠方面 右:和田峠陣馬山方面

今日は分岐を左に行く。この先林業用の舗装が途切れる箇所にも分岐があり、左が底沢峠、右が奈良子峠に登る道だ。


左:底沢峠 右:奈良子峠
 右の「七ツ久保」ルートに入る。最初「セツ久保」に見えていて、マーサ三宅のように「久保セツ」さんというお洒落な人の名前かと思っていたら、よく見たら「ななつ久保」だった(笑)。「ツ」をカタカナ表記しているから誤読が生まれるのだ。ひらがな表記で「七つ久保」ならまず間違えない。危うく遭難するところだった(笑)。

セツ久保(笑)ルートを行く


霜が溶けているのか日当たりの悪い場所は濡れている所が多い
稜線が見えてきた(写真がコースではありません)
登りであるし踏み跡もあるので迷うことはないが、途中1カ所短いが滑りやすい急登があったり、谷側に道が狭くなっていたり、注意を要する場所があった。これでも最近整備し直されたようで前は大分荒れていたみたいだ。帰ってから地図を見直したら(ベテラン向き)と書いてあった、コワ~。まあ私でも登れるのだから、その程度ではある。



10:45奈良子峠着。息が上がらぬようゆっくり登ってきたので1時間15分かかった。普通で1時間くらいだろう。ここからは縦走路、ハイウエイのようなものだ。



奈良子峠から明王峠までは400㍍ですぐに明王峠の茶屋が見えてくる。

さあここからが検証開始だ。左の杉林側にひとつ、茶屋の手前にもう一つ標識が見える。




こうして注意深く見れば確かに書いてある。前回何も知らない私の視線はまず茶屋にいった。そして右奥の茶屋の休憩所やトイレがある方に入って行ったのだ。その先は「相模湖ルート」である。

標識が見えているが、見てないのだ。道なりに行くと自然と茶屋の前を通るような構造になっているうえにこの「景信山・小仏峠」も見る角度によっては茶屋の方向に見えなくもないのだ。

左へ行くにはこの標識を確認して意識して行かねばならない。この標識の場所がもっと茶屋寄りのブルーシートがある場所であればどうだろうか、視線が誘われ注意を喚起するように思えるし、角度による見間違えはないと思われる。ちなみにこの「道間違い」は陣場山方面から景信山に向かうときに起こり、逆方面のコースで起きにくい構造である。


茶屋の左に不動明王塚が見える。その左の暗くなっている道が、『クロコーチ』風にいうと「せ~か~い」の道である。念のため「正解」ね。

 

そしてこれが「相模湖ルート」への下り始め地点。少し離れた右の柱に赤ので相模湖方面と書いてあるのだが、これは目に入らないでしょ、これは。

この場所では階段に視線を落としているのが自然の流れであり、よほど注意深くないと見落としてしまう。

こうして標識なり注意書きが書かれているにもかかわらず、この明王峠での道間違えが多い事実があるのは私を含め不注意だけではない、間違えやすい要因が確かにあるのだ。せっかくの案内板であるから、機能するようにもう少し自然に視線が向かうような場所に移したほうが良いと思う。

本来山歩きでは進路は地図とコンパスで確認しながら自己責任で歩くのが基本であるから、自分の不注意を棚上げして標識に苦情をいえる筋でないのは判っている。判っているがあえて言うならそのように思うのだ。

教訓:標識はしっかり確認すること。当たり前である。

景信山に向かう。

12:30景信山頂上
人影もまばらな景信頂上付近、ようやく静かなシーズンになった。


この後、小仏バス停まで60分の下り、13:40分のバスには間に合わなかった。14:10のバスにて高尾駅に向かう。三時に三鷹駅に無事生還。さあ仕事仕事。検証終わり、今日はこのくらいにしといてやる(笑)。全ての写真はクリックすると大きくなります。


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