朝昼兼の食事をする。炒飯とポテトサラダ。
今までブログに載せる写真はあまり考えず他の写真と同じように大きめのサイズで写していたが、考えてみればブログにのせるだけであれば解像度640×480(0.3M)程度でも十分であるから、設定を変えることにした。
記憶媒体は大きなサイズでも今は十分保存出来るようにはなっているので問題ないが、大きく撮して後からリサイズするのは面倒であるし、本来サイズは小さい方が扱いやすいのでブログ写真はこれから640×480で撮すことにした。
問題なく撮れている。
届いていた絵本『ふるさと60年戦後の日本とわたしたちの歩み』(福音館書店)文:道浦母都子 絵:金斗鉉、を開く。この本は縦33㌢横が約29㌢で見開きで57㌢はある大きな本だ。
先ず「1946年ころの夏」という見開きいっぱいの集落の絵が出てくる。集落全体が斜めからの鳥瞰図で描かれていて、右上遠くに富士山が見える。画面中央の上、集落の奥には鉄道の駅が有り蒸気機関車が走っている。そこに展開する集落ののどかな人々の営みが細かく書き込まれている。半世紀少し前の象徴的な日本の風景である。
牛が牽く荷車であったり、川にかかる木の橋、軍帽の人、オート三輪、隣接する水田や畑、茅葺きの家など実に細かい。
その絵は定点観測図として、「1951年ころの春」「1956年ころの秋」「1961年ころの夏」「1966年ころの秋」「1976年ころの冬」と進み、そこからは10年とばしで「1986年ころの春」「1996年ころの夏」までが描かれている。そして終わりに「いまから未来へ」という絵で終わる。
この一枚一枚の変化、現実には何気なく過ぎて行く五年毎の集落の変化、その変化を道路であったり、建物であったり、服装であったりと、細密に描き分けられている。
興味を持たれて購入するかも分からない方のために、細部を具体的に説明するのは控えるが、この本はひとりで見るより誰かと一緒に見た方が、より楽しいだろう。
絵の利点、特性を生かした定点観測である。一枚一枚に当時の世相を知る手がかりになる「キーワード」の説明がイラスト入りで挟んであり楽しい作りとなっている。
『ふるさと60年戦後の日本とわたしたちの歩み』福音館書店
この間観た映画『風立ちぬ』は戦前の日本の風景を丁寧に描いて見せた。この絵本『ふるさと60年戦後の日本とわたしたちの歩み』はそこからの60年を描いている。一貫して明るいトーンなので暗さは少しもない。町の変化を分かりやすいように伝えている。
写真家、林忠彦『カストリ時代』(朝日文庫)という写真集がある。昭和20年代の東京を撮影したものだ。酒場「ルパン」での太宰治の有名な写真なども載っているが、この写真集の中に「戦災孤児の街」という章がある。
これも、紛れもない60年前の日本の姿だ。この時代を知らぬ人が、この写真を初めて見ればきっと衝撃を受けるだろう。貧困とは、弱者とは、格差とは、という言葉が理屈抜きに理解できるはずである。
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