2015年7月18日土曜日

平成27年7月17日(金) 台風11号のち晴れ

新国立競技場の建替見直しのニュースが賑やかで、今日、安倍首相から白紙撤回の発表があった。

当初1300億の予算が2520億になったのはけしからん、というのでマスコミや国民が騒いでいたのを受けて、安倍首相がその声を汲み上げ、「オリンピックであるから国民がひとつになって盛り上がるのが望ましい、なので国民の多くが反対している今の新国立競技場のプランは白紙に戻す」と、いう内容の話を、神妙な顔をして今日会見に臨んだ、という流れなのだが。

しかし、そうだろうか、もともと安倍総理は予算も含めて新国立競技場については担当に任せたまま、全く眼中になかったように思う。

安倍総理が急に見直しを言いだしたのは、安保法案の採決問題で、これ以上はまずいレベルに支持率が落ちてきたところで、ちょうど国民の8割が反対している新国立競技場問題が重なったのを利用して、安保法案からの注目を少しでも逸らしながら、同時に支持率を稼ごうと思ったのでないか、と多くの人が声には出さぬが見抜いているように思うのだ。新聞などでもそのように解釈している意見が載っている。

国民の多数が反対する新国立競技場案、国民の多くが反対するのを考量した結果、話がわかる首相ぶりを示したつもりのようだが、それならば是非はともかく、理屈では、マスコミや国民の多くがあれだけ反対した安保法案の採決は説明がつかない矛盾である。

個別にみれば、新国立競技場建設費1300億が2520億に膨れ上がったというのは、責任者不在の実にいい加減などんぶり勘定で普通の会社なら担当者はクビだろうが、国家レベルの予算を扱う人達からみれば、たいした数字ではなく、反対があろうと強引に押し切ってしまえばどうにでもなる、というのが本音だったのでないか、と思う。

だって今年度から自衛隊に導入(購入)が決まっているオスプレイわずか17機で3600億ですよ。在日米軍に払っている用心棒代が毎年です、毎年7000億、日本の防衛費は来年度2016年予算4兆9801億ですよ。こういう数字を扱っている連中から見れば何をか、いわんやでしょう。

安倍総理からすれば安保法案で揺れる自己保身と競技場問題の火消しとが重なり、加えていつまでも森喜朗長老のいいなりにはならない、というアピールもできてちょうど良かった、というだけの話で、いけしゃあしゃあと、渡りに舟の点数稼ぎをしたにすぎない、ということでしょう。

今回の騒動は別にして、マスコミも誉められたものではなく、あれだけ米軍のオスプレイが日本の米軍基地に配備されるときには物騒だ、墜落したらどうすると、大騒ぎをしたのに、そのオスプレイ17機を3600億で購入して自衛隊が自前のものにすることには新聞もテレビも静かなもので、なにか一貫性がない部分は安倍さんと同じで、本当にちゃんと考えて仕事をしているのかしらん、と思うのである。

ちなみに私はオスプレイ自体を目の敵にはしていません。別の話ですね。

久しぶりに語ってしまった(笑)。

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