午前中に月末の各精算を済ませて会計処理をする。
昼はカミさん作の冷やしうどん。
食べながら、カミさんが言うのである。
カミさん「これだったら、いくらで売れると思う?」
私「・・・・・・ん~、東京なら1000円くらいか」
と深くは考えずに答えたら、満足そうだった。答えてからすぐ(1000円じゃやっぱり高いな)と思ったが、口にはしなかった。持ち上げてから落として、気分を害されても困る(笑)。
うどんはもともと安価な素材であるから、これで1000円をいただくとすると、店の格にもよるが海老の天ぷらなどの高級素材で飾り、よほど付加価値を加えないと、適正価格とは認められないであろう。
よく考えて「丸亀製麺」の感覚だと500円くらいかな(ゴメンね・笑)。とても美味しかったです。
午後になりバイクで店に行く。バイクといえば実は私のバイク歴は30歳半ばからだ。それでも30年近くにはなる。
それまではエンジン付きの乗り物に乗ったことがなかった。興味も必要もなく通勤は電車での読書が習慣だった。
小さい頃から本を読むのが好きで小学四年の時、何の授業だったか忘れたが、「シェークスピアの四大悲劇が分かる人はいますか?」と言う先生の問いかけに、私だけが挙手し正解したという伝説が残っている(笑)。
もちろん子供向きに易しく意訳されたものを読んでいたのだが、それを四大悲劇としてそらんじていたと言う、こましゃくれたガキだった。
スポーツは苦手ではないが、注目されるような能力はない普通の少年だった。青年期にバイクの免許を取りたいと言ったら心配性の大正生まれの母が、「あれは危ないから駄目」の一言で断念した。
こちらもどうしてもという強い気持ちが無かった。環境が人生に与える影響は大きい。私に許された乗り物は大きくなっても自転車だけだった。だからというわけではないが、私はサイクリングが大好きだった。どこまでも行ける気がして中学三年のときは一日に200Kmも走ったことがあった。
そして30歳半ばになるまでエンジン付きの乗り物を自分が運転することなど意識に上ったことがなかった。
――― きっかけは、レンタルビデオ店の会員になるときなど、見せる身分証明書が無いことだった。パスポートじゃ大袈裟だし、第一そんなものを日本にいるとき常時携帯しているわけがない。
当時の大きい保険証だって同じだ。普通の人は財布や定期入れからさっと運転免許証を出している時代である。免許証を持っていないというのは、今の携帯電話やスマホを持っていないと同義語に匹敵していた。
何かのときの身分確認がけっこう不便だったのがきっかけになった。
私は身分証明書ほしさにペーパー試験だけの原付免許を取得したのである。
しかし、免許を取れば乗りたくなる。初めて原付スクーターに乗った時の感動は忘れない。
(みんな、ずるいなあ、こんな楽しいものを私に長い間隠しておくなんて)
それからは映画『マトリックス』のネオが覚醒したように(そんないいものではないが)次々とステップアップを重ね、車も大型バイクも乗るまでになった。そういえばマトリックスでトリニティがDUCATIをかっこよく乗っていた。
もともとサイクリングが好きだったという下地があったせいか、バイクは楽しい。我が家は夫婦、息子、娘、5人全員がバイクに乗る。たまたまだが長男の嫁は大型バイクの免許を持っている。
環境が人生に大きな影響を与える。
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