昼は家でつけ麺を作る。作るといっても湯を沸かし麺を茹でるだけであるから手間はたいしたことはない。
日中の気温が37℃近いとあった。体温でいえば微熱の数字だ。店の空調の効きが悪いわけだ。店は開放的な造りなので開け閉めする度に外の空気が入りやすい。
夕ご飯を食べそびってしまい空腹のまま帰宅し、夜食兼飲みに突入する。
飲みながらNHK、BS時代劇『酔いどれ小藤次』第十一話(録画)を観る。初老の小藤次(竹中直人)が武家のおりょう(比嘉愛未)と万八楼の女将おこう(鶴田真由)の二人に恋慕されているのだが、その羨ましさはともかく、いくら腕が立つとはいえ初老の浪人(竹中直人)にそこまで想いを寄せるだろうか。造形的に竹中直人はモテモテ男ではない。
話として多少無理があっても観ている側が妙に納得してしまう俳優、例えば田村正和であれば、それもあるのかなと思ってしまうだろう。
今から30年近く前だが私が勤めていた会社が六本木で「セブンノート」というジャズライブハウスをやっていた(今はない)。そこで演奏する人の中に大野三平さんという初老のピアニストがいた。アメリカでのCD録音があるのでコアなジャズファンなら知っているだろう。
この大野三平さんは大柄で格好よかった。いつもウイスキーのロックをピアノの上に置き「酔いどれ三平」状態で弾いていた。そして、時々影のように綺麗な女性が寄り添っていた。
大野氏は亡くなってしまったが、ネットを探して写真を見つけた。
ハードボイルド小説に出てくる、都会に生きる孤独なヒーローそのままの風貌の素敵な方だった。初老で女性にモテるということは、男性から見ても造形的ディテールにおいて魅力的でなければそうはならない。
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